鋳物業界には、専門的な用語が多数存在します。
本記事では、初心者から経験者まで役立つ「ら行」の鋳物用語を詳しく解説します。
ライザー
鋳型に設ける「押湯(おしゆ)」部分で、鋳物が冷えるときに発生する収縮を補うため、追加で溶湯を送り込む役割を持ちます。
鋳物の健全性を保つために重要です。
ライザーレス
通常のライザー(押湯)を使わず、鋳型設計や溶湯の流し込み方法で収縮欠陥を防ぐ技術のこと。
省エネ・省材料化に貢献します。

ラドル
溶湯(金属を溶かしたもの)を炉から鋳型へ移すための容器のこと。
手持ち式から大型の吊りラドルまでさまざまな種類があります。

ラッピング
鋳物表面の仕上げや寸法精度を上げるために、研磨材を使って微細な加工を施すこと。
特に平滑性が求められる面に使われます。

リターン材(りたーんざい)
鋳造後に未使用となった金属部分(湯道、ライザーなど)を回収して再利用する材料のこと。
コスト削減と資源循環に貢献します。
リン酸処理(りんさんしょり)
鋳物や金属表面に耐食性を付与するための化学処理のひとつ。
防錆処理として使われることがあります。

流動解析(りゅうどうかいせき)
CAEなどを用いて、鋳型内での溶湯の流れや温度変化をシミュレーションし、欠陥を予測・防止する技術のこと。
湯流れや凝固状態の可視化が可能です。

冷し金(れいしがね)
鋳型内の特定箇所を早く冷却させるために挿入する金属部品のこと。
硬化促進や凝固順序の調整に使用されます。
レジンサンド
熱を加えることで硬化する樹脂のこと。
「レジンバインダー砂」「樹脂結合砂」とも呼ばれ、主に中子や自硬性鋳型の製造に使われます。
硬化方法は、空気や硬化剤(酸触媒など)による化学反応型が一般的です。

炉前分析(ろまえぶんせき)
溶湯を鋳型に流す前に、元素成分や温度を分析して管理する作業のこと。
品質管理の要であり、炭素やケイ素などの含有量調整が主目的です。

炉材(ろざい)
溶解炉の内張りなどに使われる耐火材のこと。
耐熱性や耐酸化性に優れており、溶解炉の寿命や品質に影響します。
炉床(ろしょう)
溶解炉の底部のこと。
スラグの堆積や金属の残留があるため、定期的な清掃・補修が必要です。
ロストワックス
精密鋳造(せいみつちゅうぞう)の一種で、非常に高精度で複雑な形状の鋳物を製造する方法です。
日本語では「蝋型鋳造(ろうがたちゅうぞう)」とも呼ばれます。

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